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しないことをイメージできるか?禁止を上手に伝えるテクニック

しないことをイメージできるか?禁止を上手に伝えるテクニック

禁止されていることを行わずにすべきことをする

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おい、廊下を走るな。

命令してすぐに言うことを聞いてくれればいいですが、たいがい素直に従ってくれませんよね?

こんなとき以前の記事(信頼を得る方法[wp-svg-icons icon=”exit” wrap=”i”])では伝え方のバリエーションと信頼を得る方法について、フィードバックの5段階を挙げました。

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あとは年代によっても違ってきますね。

>>生徒との対応、年代別の指導方法

 

本記事ではこれらの内容とは少しだけ視点を変え

してはいけないことを、上手く伝える方法はないものか?

そんな悩みをお持ちのあなたに、本記事を書こうと思います。

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なかなかこの通り上手くいくことばかりじゃないでしょうが、試してみる価値はあると思います。

 

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していること禁止して辞めさせる?

例えば

廊下を走らない!

を例にとります。

 

この場合、児童生徒は既に廊下を走っている状態。

または走らせないために、禁止している状態ですね。

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割と小学校とかの廊下に張り紙あるよね。

これを見て走ることを止める人は、多分初めから走っていません。

往々にして

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先生

○○さん、廊下は走ったらだめです。張り紙見えないの?

 

と、まるで駐車禁止(の標識)のような使い方

しかし、これは標識の意味をきちんと理解していないと伝わりません

 

もう少し踏み込んで言えば

  • なぜ廊下を走ってはいけないのか。
  • 廊下を走ったらどうなるのか。

これがわかってないことには、走るなと言われてもイメージができません。

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実はこの「しないことを、イメージできるか」というのがすごい重要になってきます。

 

〇〇するな! は抽象概念ができてから。

一応高校教師向けの記事が多い本ブログ「教師の本音」ですが、他校種の先生も多くご覧頂いていると思います。

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小学校の先生もいらっしゃるかも。

実は「○○するな!」が伝わるのは

抽象概念(イメージで物事をとらえる)が育ってきた9才頃~

だと言われています。

 

「廊下を走るな!」は廊下を走ったことで、その後に何が起きるかイメージできる(抽象概念)年頃から有効だってことです。

ってか年齢によらず、禁止行為をした後に何が起こるか想像できる力がないと禁止なんかできません。

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ちょっと何言っているかわかんない。

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例え話に例え話を被せるのは良くありませんが、これならわかりますか?

道路標識の「駐車禁止」。

駐車禁止

このスペースに駐車してはいけません、という意味ですね。

 

駐車禁止の場所に車を止めたらどうなりますか?

  • 緊急車両の妨げになる可能性がある。
  • 道路交通法違反で、罰を受ける(点数・罰金など)。
  • 車両をレッカー移動させられる。

これらの可能性がイメージ(想像)できるから、車両をそこに止めないわけですよね。

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大抵の場合、自分が被る不利益を想像するわけです。

廊下も同じです。廊下を走れば

すれ違う児童生徒とぶつかって、自分も相手も大けがする可能性がある。

これをイメージできる、または実際に怪我をした経験があって、その経験が活きるからこそ廊下を走らなくなっていきます。

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廊下を走るな!
男性シルエット
あ! 走ってたら怪我する危険があるな

これができて走らなくなる訳ですね。

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信頼関係があるなら、素直に命令に従う・・・ってこともありますが。

>>リーダーシップとは?生徒に響く「声かけ」の違いについて

 

 ×をつけて禁止するより、代案を提示する

廊下を走るな! という言葉の先には何がありますか?

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廊下は歩きましょう。

ですね。

 

そうです。廊下を静かに歩いてほしいから、走るな! と命令している訳ですよね。

それならいっそ

廊下は歩きましょう!

と張り紙をしたほうが、効果が期待できます。

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すなわち「してほしいこと、したほうがいいこと(代案)」を提示してあげるってことです。

 

歩くことは誰しもがイメージできます。

絵にも描けます。

走るな!みたいに、走っている様子に「×」をつけなくても、するべき行動が容易に想像できます。

 

何度か登場している「駐車禁止」をここでもう一度。

 

もし駐車禁止エリアのすぐそばに、標識とあわせて

駐車するなら、このスペースへ。

このような張り紙があったらどうですか?

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(停められる台数によるでしょうが)みなさん、駐車禁止スペースには車を停めず、許されたスペースに車を停めようとしますよね。

その結果、誰も駐車禁止スペースには車を停めなくなるでしょう。

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絵に描いた餅かもしれませんが。

ここで伝えたいのは

代案(最善とされる行為)がすぐにイメージできれば、禁止行為はしなくなる

ということです。

 

では具体的にどのような提案の方法がよいのか? もう少し例を考えてみます。

 

してほしいことに置き換える

これは本日何度も話していますが、禁止して代わりに何をして欲しいのか?

「して欲しいこと」を先に提案する。

これが大事です。

 

×をつけてでしか表せない内容を伝えるより、具体的にイメージが出来るような行為を提案することです。

  • 走るな! より、歩きなさい! と。
  • ゲームするな! より、勉強してからゲームしなさい! と。

 

こっちの方がおススメと紹介する

先日面白いツイートを拝見したので、共有します。

 

風味が損なわれるから、ミルクや砂糖は入れないでください。

と、入れることを禁止するのではなく

入れても美味しいけど、入れないともっと美味しいですよ。

とおススメを伝える。

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これ、良いですよね。

「入れて損なわれる風味」は想像しにくいが、「入れないことで味わえる風味」なら、飲めばすぐに体験できますからね。

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この場合、不利益を被ることを回避させる(禁止)より、得られる幸福(より良い選択)を提示しているんですね。

なるほどなぁと思います。

 

正義の行動を評価・促進するシステムをつくること

以前の記事(働き方に悩む「先生」へ、1度は読んでもらいたいおススメの一冊!)で紹介した「エッセンシャル思考」の中に、面白い内容が記載されています。

ヒーローの行動原理を学ぶと、人は勇敢に行動するのではないかという理論だ。
正義の行動を評価・促進するシステムをつくることで、人びとはより勇敢になれるとジンバルドは考えている。
どちらを選ぶかは私たち次第だ。
良い行動を促進するシステムを築き上げるか、良い行動をするのが難しいシステムに甘んじるか。

引用 エッセンシャル思考(p.248〜249)

本の著者は、自分の子どもたちがあまりにもデジタル機器(テレビゲームやスマホ等)ばかりで遊んでいるので、デジタル機器の使用を禁止するために「チケット制」を導入したとあります。

詳しい結果は本を読んで欲しいですが、肝心なのは

正しい行動をきちんと評価・促進できるシステム(しくみ)を、作ること。

たとえ小さな成功・達成でも、積み重なれば目標までの過程が楽しくなり、満足感が得られるのだそうです。

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エッセンシャル思考は、教師にこそ読んで欲しい一冊です。おススメです。

するな! で押さえつけるよりも、しないこと(正しいこと)をする事で満足感が得られるような仕組みを考える。

これもすごく有用な気がしますね。

 

まとめ

禁止することを児童生徒に伝える・徹底させるというのは、教える側の忍耐力や継続性が必要です。

「待つ教育」とでもいいましょうか。

>>「待つ」という教育の重要性。危険なのは「こうでなければならない」と押し付けること。

 

ただしこの「待ち」スタイルは、監視のコストだったり労力も多分に必要になってきます。

闇雲に待ったところで改善の見込みがなければこちらが消耗してしまうだけだし。

なにより、児童生徒にとってもいいことがありません。

 

そこで禁止を上手に伝えるために

  • 禁止したその後にしてほしい行為を、先に提示する
    廊下を走るな! → 廊下を歩きましょう!
  • ×をつけてイメージさせるのではなく、すぐに実感・体感・想像できる提案をする
    ミルクを入れるな! → 入れない方がより美味しいよ!
  • 正しい行動を評価・促進させる仕組みを作る
    ゲームをするな! → しなかったらお小遣いが増えるよ!

パッと思いつくのでもこのくらいはあります。

 

生徒は十人十色、千差万別。

すべての生徒に等しく上手くいくとは思えませんが、これまでのやり方で上手くいっていないなら、一考の価値はあると思います。

ぜひ試してみてください。

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